訪れたこの時期は収穫時期で、
微力ながら私も収穫の手伝いをしてきました。
コーヒーと取り巻く環境は今まで見てきた中でも特異な方で、
高木がコーヒーの木に適度な日照量を与えるべく取り囲み、
守っている様子。
その木の実るコーヒーチェリー全体が
真っ赤な状態、完熟したもののみ
摘み取っていきます。
手の届かない所は、杖のようなもので枝を手元に引き寄せて
摘み取ります。
一緒に摘み取っていた女の子の厳密で素早い作業には
感心するとともに安心感を覚えました。
首から吊り下げた籠いっぱいのコーヒーチェリーは重く、
しっかりとした躯体が要求されます。
収穫後のコーヒーチェリーは、
次工程(精製)に進める前に
再度完熟度を確認し、熟度の 低いもの、傷んだもの、
過熟のものははじいていきます。
次に熟度をそろえたコーヒーチェリーは、
水を張った大きな容器に入れ、比重の軽いもの(きちんと生育
していないチェリーは浮きます)をさらに取り除きます。
きちんと生育し、完熟したコーヒーチェリーのみを
手動のパルパー(果肉除去機)にかけていきます。
パルパーからは立派なパーチメント(薄い殻に包まれた豆)が
出てきます。
そのパーチメントに少しでも夾雑物が
入るなり、手で取り除いていきます。
その後は、パーチメントに付着している粘液質を
醗酵工程で軟らかくし、水洗いで除去し、天日にて
ゆっくりと乾燥させていきます。
適度に乾燥したパーチメントは、
出番が来るまで生まれ育った環境の下で休みます。
つづく。