東ティモール コーヒー生産地訪問 Part4

訪れたこの時期は収穫時期で、
微力ながら私も収穫の手伝いをしてきました。

コーヒーと取り巻く環境は今まで見てきた中でも特異な方で、
高木がコーヒーの木に適度な日照量を与えるべく取り囲み、
守っている様子。

その木の実るコーヒーチェリー全体が
真っ赤な状態、完熟したもののみ
摘み取っていきます。

手の届かない所は、杖のようなもので枝を手元に引き寄せて
摘み取ります。

一緒に摘み取っていた女の子の厳密で素早い作業には
感心するとともに安心感を覚えました。
収穫の手伝い

首から吊り下げた籠いっぱいのコーヒーチェリーは重く、
しっかりとした躯体が要求されます。

収穫後のコーヒーチェリーは、
次工程(精製)に進める前に
再度完熟度を確認し、熟度の 低いもの、傷んだもの、
過熟のものははじいていきます。

コーヒーチェリー

次に熟度をそろえたコーヒーチェリーは、
水を張った大きな容器に入れ、比重の軽いもの(きちんと生育
していないチェリーは浮きます)をさらに取り除きます。

きちんと生育し、完熟したコーヒーチェリーのみを
手動のパルパー(果肉除去機)にかけていきます。

パルパーからは立派なパーチメント(薄い殻に包まれた豆)が
出てきます。
そのパーチメントに少しでも夾雑物が
入るなり、手で取り除いていきます。

その丁寧さには本当に頭が下がります。
果肉除去機にかける

その後は、パーチメントに付着している粘液質を
醗酵工程で軟らかくし、水洗いで除去し、天日にて
ゆっくりと乾燥させていきます。

適度に乾燥したパーチメントは、
出番が来るまで生まれ育った環境の下で休みます。

つづく。