深煎りに適した豆はそれほど多くはありません。
適さない豆を深煎りにすると不快な苦味、フラットなコク、甘さが不足しており、後味の印象も良くないものになります。
一般的に高標高でつくられた豆 (コーヒーチェリーがゆっくりと成熟する環境) は深煎りに適していると言われますが、そう単純ではなく、そうなる可能性が高い、条件のひとつだと思います。
標高が高くても良い土壌などの環境に恵まれず、適した気候( 例えば最適な温度帯より高い場合はコーヒーチェリーの成熟は早くなる )でない場合はそのような豆は出来上がりません。
適した環境でつくられた豆は、ハードビーンズと呼ばれる密度が高い硬い豆で、甘さの前駆体となる成分を多く含んでいます。
このような豆は外見でもわかります。
100%ではないですが。
自分で焙煎し、味見をすることが正確な判断になります。
ここでは深煎りの焙煎方法については触れませんが、的確な焙煎方法を取った場合でも、印象も含めた甘さ、良い質感を伴ったコクの厚み、余韻の明るさなどに欠けるものは深煎りに適していないと判断します。
フレーバーばかりに目を向けがちですが、それ以外の点に注意を払います。
話は戻りますが、そうすると本当にないのです。
深煎りに適した豆が。
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