大粒豆の栽培種パカマラについて少しお話したいと思います。
コーヒー栽培はティピカ、ブルボンからはじまり、多くの国に伝播しました。
これらの品種を現在も主要な品種として栽培している生産国はありますが、全体的には減少傾向にあり、これらから自然に変異した品種などを主に栽培している生産国が多いと思います。
パカマラは、ティピカの変異種マラゴジッペとブルボンの変異種パカスを人口交配させた双方の優れた特性を持つ品種で、中米のエル サルバドルで1970年代に誕生しました。
そのカップクオリティの高さから国際的な品評会で高評価を得ており、現在はエル サルバドル以外の国でも栽培されています。
マラゴジッペについて
カップクオリティは高いのですが、収穫量は少ない上、樹高が高く収穫や農作業がしにくく、栽培は減少傾向にあります。
パカスについて
収穫量は多く、矮性種で樹高が低く収穫や農作業がしやすく、暑さへの耐性があります。
グアテマラ フィンカ・ロスマ パカマラのロースト
パカマラをローストする際に他のロースト方法を適用することはできなく、それに合わせた熱の加え方をします。
粒は大きく、表面積も大きく、見た目は立派なのですが、硬い豆ではなく、そのつもりでローストすると浅めのロースト度合いでも焦げを感じます。
繊細な豆質に適度に熱を加え、その焦げ感を出さないようにローストし、独特な華やかさと甘さを引き出しています。